実録プロセスエコノミー~メイキングの役割(前編)~ | 西野亮廣エンタメ研究所 過去記事 20200810

8月10日(月)

おはようございます。

昨日、「今日の記事は非公開動画を含んでいるので、二日後に削除します!」と強く宣言した直後に、サロンメンバーさんから「動画だけ消せばいいんじゃないですか?」とコメントがあり、「動画だけ消します!」と更に強く宣言したキングコング西野です。

#超朝令暮改

さて。

コロナちゃんも相まって、今がエンタメ業界の大きな大きな転換期であることは間違いなく、

ここでの打ち手(習慣のリセット)が、その後の寿命を決定することは間違いありません。

そんなこんなで今回は、ここ1~2年の大きなトレンドになるであろう『メイキングの役割』について深掘りしていきたいと思います。

長くなりそうなので、今日と明日で「前編/後編」に分けてお届けします。

(※どちらかというと前編は「状況整理」です)

芸能界の話がベースになりますが、たぶん、皆さんの活動に置き換えられるコトだと思うので、お付き合いください(^-^)

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▼ コロナはどの仕事を殺したの?

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(※今回の記事が長くなる理由は、ここから、あらためて丁寧に御説明した方がいいと思ったからです。「分かってるよ」という方は適当に聞き流してください)

コロナがやってくる前のテレビを思い出してください。

あの頃は、まだ、テレビ(バラエティー)にはたくさんのタレントが出演していました。

「まだ」という言葉を選んだのは、コロナが来る少し前から、一つの画面に映るタレントの数がジワジワと減っていたからです。

#少人数で語る番組がジワジワと増えていたよね

当時は『ひな段』が全盛で、「団体芸」が重宝されていましたが、コロナ(3密回避)によって、その文化は一晩で終わらされてしまいました。

このビッグバンによってビクともしなかったのは、コロナ前から早々に「個人芸」にシフトチェンジしていたタレントさん達です。

(※カジサック、オリラジ中田君、ヒロシさん、DaiGoさん…などなど)

彼らは個々の活動で、それぞれにファンを抱えていたので、コロナが来たら来たで、ファンに説明し、自分の意思で自分のアプローチを軌道修正し、難を逃れました。

#それどころか勢いを増しました

他方、ワリを食ったのは「団体芸」では重宝された『バランサー』です。

『バランサー』というのは、チーム全体の流れを見て、

チームの為にボケて、

チームの為にツッコんで、

チームの為にリアクションをして、

チームの為に、時には「美味しくない役」だって買って出る人達のことです。

『バランサー』は当然、番組スタッフからは重宝されますし、重宝されるので出番も増え、世間の認知度は高いのですが、しかし、その一方で「バランスを取る人」は個性にブレーキをかけないといけないので、どうしても『ファン』が付きにくいです。

#僕もはね跳び時代に経験しています

▼劇場(寄席)にも目を向けてみましょう。

実は今、寄席(よせ)でも同じようなことが起きています。

(※寄席=数組の芸人が出演する劇場公演のこと)

現在、客席の稼働率を下げて(客席を減らして)寄席がおこなわれています。

劇場によっては、その寄席の模様がオンラインで販売されていたりします。

ただ、

スマホで観る側からすると、わざわざ課金してまで観たいのは「好きな芸人」さんだけです。

「観もしない芸人さん分の料金なんて支払いたくない」というのが本音です。

これらの流れを整理すると…

『テレビ』や『劇場』では、フワッと「タレントのセット売り」が許されたけど、

『スマホ』になると、「タレントのバラ売り」しか許されなくなった。

……ということだと思います。

劇場の売り上げを伸ばすことだけを考えると、毎日「寄席」をオンラインで販売するのではなく、毎日「単独ライブ」をオンラインで販売

した方が売り上げが伸びるでしょう。

ただ、それをすると『ファンがいない芸人』の出番が無くなってしまう。

なので、『ファンがいない芸人』を食わす為に半ば強引に「セット売り」をしなきゃいけないのですが、

『ファンいる芸人』からすると、「セット売り」されるメリットが一個も無いんです。

自分のことを応援してくれているファンの方のお金が、他の芸人に流れるからです。

「それなら、わざわざセット売りされる市場に出ていかなくて、自分のチャンネルで完結させた方がいい」と考えるのが自然でしょう。

寄席を守ることよりも、自分や自分の家族を守ることを優先することを、誰にも責めることはできません。

#みんな一生懸命生きている

さて。

メチャクチャ厳しいことを言いますが(でも、現実なので受け止めた方がいい)、

コロナが来たからといって、慌ててYouTubeを始め、

慌ててクラウドファンディングやオンラインサロンを始めても、

あまり良い結果は出ないのは、「セット売り」に甘んじて、「人気」の獲得を後回しにしてきた人達です。

この人達は、もう諦めるしかないのでしょうか?

ここからは、御自身の胸に手をあてながら読んでいただきたいです。

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▼ どうすればいいの?

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「じゃあ、もう諦めるしか無いのか?」というと、そんなことは無くて、次の二つのことを守れば、まだ光はあります。

①徹底的にドブ板営業をする。

②「梯子を外された」と考えない。

①に関しては普段から何度も言っていることです。

ファンを獲得する為の最も効果的なアプローチはドブ板(1対1)営業です。

ファンを一定数以上抱えていない人の発信(SNS)は、釣針を付けていない釣糸を垂らしているのと同じです。

当然、何度、釣糸を垂らそうとも、ビックリするぐらい何も釣れません。

人をモノみたいに扱うのが超絶イヤですが、便宜上(感覚として理解する上で)、「ファン=釣針」という認識をもっておいた方がいいでしょう。

問題は、②です。

きっと多くのタレントが「コロナという不測の事態によって、ある日突然、仕事場を奪われた」と考えているでしょう。が、SNSやYouTubeが始まった日から「セット売り」の終焉は決まっていました。

スマホの画面は小さいので、スマホでは「団体芸」「ひな段」は物理的に楽しみにくいです。

#面白い面白くないの話じゃないです

そんな声は、とっくの昔から上がっていたのですが、何年も何年も、そこに耳を傾けなかった。

たしかに「コロナ」は突然やってきましたが、「セット売り→バラ売り」の流れは、ずっと前からジワジワと来ていたんです。

ここを混同しちゃダメだす。

#気象衛星

今、僕らが向き合うべき問題は、

「この仕事はコロナによって失ったのか? それとも、時代の変化から目を背けたから失ったのか?」

ということだと思います。

実際に、「コロナ」が原因で失った仕事はたくさんあると思います。

しかし、少なくとも今、多くのタレントが仕事を失っている原因は「コロナ」などではなく、「時代の変化から目を背け続けたから」に他なりません。

こういった原因の所在を明らかにしておかないと、次の変化でも、また仕事を失ってしまいます。

「なんでもかんでもコロナのせいにしちゃダメだよ。また殺られちゃうよ」

という話です。

一度、

失った仕事をリストアップして、「コロナによって失った仕事」と、「時代の変化に目を背け続けた結果、コロナがやってきてトドメを刺され、対応が遅れて失った仕事」を分けてみると、改善点が浮き彫りになっていいと思います。

今日の話は「前置き」(あくまで、あらためて状況整理)で、明日の後編が「本題」です。

今、『メイキング』というものが、とってもとっても大きな意味を持っているので、その話を。

時代の変化から目を背けず、ガン見していただけると嬉しいです。

現場からは以上でーす。

【追伸】

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