物語マーケティング~現実とファンタジーの境界線を曖昧にする理由~ | 西野亮廣エンタメ研究所 過去記事 20200726

7月26日(日)

おはようございます。

「雨が好き」というハンサムブランディングをしているキングコング西野です。

#本当は晴れが好きです

さて。

今日は『物語マーケティング』というテーマでお話ししたいと思います。

たぶん、今後、かなり重要になってくるテーマだと思います。

今、ピクサーのアートディレクターを務められていた堤さん率いるトンコハウスさんと二人三脚で、絵本『ボトルジョージ』を制作しています。

#ピクサーもトンコハウスも大好き

絵本『ボトルジョージ』は、夢破れ、酒に溺れて、酒に呑まれてしまい、酒瓶の中で暮らすことになむた小人の「ジョージ」の物語。

「第二の人生」「セカンドチャンス」がテーマになので、絵本作家に転身したボクや、YouTuberに転身した梶原君の人生が物語から透けて見えてきます。

結局僕は……手を変え、品を変え「自叙伝」を描いているのだと思います。

#それでいいよね

#自分の言葉だし

勘の良いサロンメンバーさんなら、お察しかもしれませんが、絵本『ボトルジョージ』は絵本単体で終わらせるつもりはありません。

お酒を作られているサロンメンバーさんをナンパ、「ジョージ」が暮らす酒瓶の酒をゼロ(瓶のデザイン)から実際に作って、スナック『Candy』で販売するつもりです。

この時、このお酒を買う人は2種類。

①お酒を呑む人

②お土産(インテリア)として買う人

②があるので「若者のお酒離れ」とかは関係ありません。

「飲み物」から「インテリア」に意味変すれば問題は解決です。

ここ最近、集中的に話していますが、このように僕は「現実とファンタジーの境界線を曖昧にすること」に、強い興味を抱いています。

今日は、現実とファンタジーの境界線を曖昧にする『理由』と『手段』について、少し突っ込んでお話しします。

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▼ 現実とファンタジーの境界線を曖昧にする理由

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(これはよく言っていることですが)インターネットによって「情報」や「技術」が共有されて、あらゆるサービスのクオリティーが上がり、均一化されてしまうと、機能で差別化を図ることが難しくなってきます。

「どのラーメン屋さんも美味しい」問題です。

どこの店に入っても、サービス内容はそれなりに「当たり」なので、前までは「機能」で店を選んでいたお客さんは、「人」で店を選ぶようになります。

「どの店に行くか?」ではなく、「誰が働いている店に行くか?」という『人検索』の時代です。

人検索時代の最大の才能は「キャラクター」です。

キャラクターさえ愛されていれば、他の店よりも100円200円高かろうが、何も気になりません。

そもそも、そのキャラクターに対する「支援」のつもりで、その商品(店)を選んでいるので。

現在、株式会社NISHINOの若手スタッフは、それぞれ得意なメディアで発信をしていて、

会社は彼らの発信を後押ししています。

おかげで彼らがスタッフを務めるイベントにはお客さんが集まります。

刺さりもしない広告に広告費をかけるよりも、よっぽどコスパの良い広告です。

#彼らの未来のことを考えても

時代は、「あの人が作っているサービス」や「あの人が経営している店」を選び始めました。

「サービス内容」を売るよりも、「人」を売ることの方が遥かに重要で、「人」を売らない限り、薄利多売ゲームからの脱出は難しいように思います。

そんな中。

キンコン西野が「300年残るエンターテイメントを作る」とか何とか言い出しています。

#静かにしろ

これがなかなかやっかいな問題で、人って300年も生きれないんですね。

つまり、どれだけ「人」を売ったところで、どこかのタイミングで、最大の商品である「人」が、いなくなるんです。

キンコン西野はそこそこ「集客力」があるのですが、キンコン西野はいずれ確実に死にます。

こうなってくると、「人」以外のものに集客してもらわねばなりません。

そこで出てきたのが(最近ずっと言っている)「壁紙」です。

「壁紙」とは、写真を撮る際の背景となるもの(建物や自然や空間)のことです。

だからといって、「ただただオシャレな店」を作っても無駄です。

「オシャレ」は簡単にコピペ&アップデートされてしまうので。

大切なのは、「壁紙に物語を練り込むこと」です。

大阪城よりもオシャレな建物ができたところで、大阪城の集客は落ちません。

大阪城の集客装置は、「オシャレ」でも「展望台の高さ」でもなく、「物語(歴史)」だからです。

大阪城という「壁紙」には物語が練り込まれているので、機能性が低くても、豊臣秀吉が死んでも、無事に集客できています。

#壁紙は改修工事ができるので300年間生き残ることができます

これが僕の「現実空間にファンタジーを練り込んでいる理由」です。

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▼ 現実とファンタジーの境界線を曖昧にする理由

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一昨日、Instagramに絵本の全ページを無料公開してみました。

#リンク先のサイン本がメチャクソ売れました

今後も無料作品を追加していく予定ですが、これが面白いことに、Instagramに絵本の全ページを公開すると、「ページ毎のデータ」が取れるんです。

「読者が、どのページに惹き付けられているか?」が数字で出るんですね。

もう少し踏み込んだことを言うと、時間経過と共に微妙に数字の伸びにバラつきがあります。

つまり、「読み返されているページ」が分かるんです。

面白いですね

もちろん、その数字を「反映」するような作品作りをするつもりはありませんが、「参考」にはさせていただきます。

さて。

このInstagramの無料公開の「狙い」について、昨日の記事では、まだ話していないことがあります。

それは、「Instagramを使って【ハッシュタグ】や【タグ】を絵本の中に埋め込むことで、絵本を『グッズのカタログ』や『観光ガイド』にする」です。

Instagramに無料公開した絵本『チックタック ~約束の時計台~』の背景には、ハープ状の大きな橋が出てきます。

このページのコメント欄(西野のコメント)に、『#ビッグハープ』というハッシュタグを埋め込んでいるのですが、このハッシュタグをクリックすると、「兵庫県川西市」にある橋が出てきます。

絵本の中に登場する橋とまったく同じ形状の橋で、地元民からは「ビッグハープ」と呼ばれています。

こうして現実世界にすでに存在している「壁紙」に物語を練り込み、ハックし、ファンタジー作品として存在させ、集客に繋げます。

もちろん『ボトルジョージ』をInstagramにアップする時は、絵の中にタグを埋め込んで、販売サイトに飛ばします。

こうしてInstagramに「現実とファンタジーの橋渡し」をしてもらい、絵本をキッカケに世界を作っていきます。

昨日、このことを「けんすうサン」(https://salon.jp/alu)にお話しして、「これって、漫画でも同じことできないんですか?」と訊いたところ、「…実は、漫画だと難しいんです」と返ってきて、その理由が爆裂最強に面白かったのですが、完全に忘れちゃったので、いつか「けんすうサン」から直接聞いてください。

僕はこれから川西に向かいます。

#プペルバス

現場からは以上でーす。

【追伸】

サロン記事の感想を呟かれる際は、文章の最後に『salon.jp/nishino』を付けて《本垢》で呟いていただけると、西野がネコのようになつく場合があります。

 

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