『芸人のネタ(単独ライブ)が資本になる世界~ブロックチェーンとNFT~』 #西野亮廣エンタメ研究所 #過去記事 20200424

4月24日(金)

おはようございます。

ギリシア神話や日本神話を読み漁っているうちに、「神々は基本、空気を読まない」という結論に至ったキングコング西野です。

#アイツらはすぐに怒る

さて。

今日は昨日投稿した記事「芸人のネタ(単独ライブ)が資本になる世界」の延長戦です。

昨日の記事を読まれていない方は、先に読んできてくださーい。

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▼ ネタ(単独ライブ)をギフトにする

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前半は、実現性の高い話をします。

これは、あらゆるサービスに言えることなので、ご自身のサービスとも照らし合わせていただきたいのですが、多くのサービス提供者は、「利用者=購入者」という考えで固定されていますが、たとえば、現在、僕がおこなっているクラウドファンディングでは、映画『えんとつ町のプペル』を「利用者≠購入者」にしています。

https://silkhat.yoshimoto.co.jp/projects/1189

これまで映画というものは「観たい人」がお金を払っていたのですが、ここでは「観せたい人」がお金を払っています。

これを僕は『ランドセル型ビジネス』と呼んでいますが、利用者と購入者が別なんです。

要するに『ギフト(贈り物)』ですね。

貧富の差が激しくなればなるほど、ここの需要は高まるので、「自分の商品×ランドセル型ビジネス」という考えは持っておいた方がいいと思います。

芸人の単独ライブもまったく同じで、今のところ「利用者(単独ライブを観たい人)」にしか、単独ライブを販売していません。

ところが世の中には、「この芸人のネタ、観てぇ~、超ウケるww」といった調子で、「観せたい人」がいます。

僕自身、「これ、超オモロイから!」と言って、立川志の輔師匠の落語のYouTubeのリンクを貼り付けて、友人にLINEで送ることがあります。

ところが、そこで僕の友人がYouTubeを一回再生したところで、立川志の輔師匠のもとには、0.3~0.5円ほどしか入りません。

僕は友達に観てほしいし、立川志の輔師匠のことが好きで好きですたまらないので、300円払ってでも、立川志の輔師匠の落語を友達に観せたいんですね。

せっかく、ここの需要があるにも関わらず、芸人のネタ(単独ライブ)というのは『観せたい人』から1円も取れていないんです。

LINEスタンプが「使いたい人」と「使ってもらいたい人」の両方に販売しているように、芸人のネタ(単独ライブ)も「観たい人」と「観せたい人」の両方に販売できるようにして、購入したネタ(単独ライブ)をサクッと贈れるようにしてみては? という提案をKDDIさんに提案してみました。

ここまでは、実現性の高い話です。

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▼ 「価値の変動」を利用して、利益を作る

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ここからが「実現性は高くないけど、面白い話」です。

(※明日から普通の投稿に戻りますので、今日は西野の妄想にお付き合いください)

まず、僕らが受け止めなければいけないことは、「大量消費型のビジネスはチョイ厳しい」という現実です。

世の中はモノで溢れ、趣味は細分化し、なにより、こと日本においては人口(お客さん)が減っています。

こうなってくると、大量に刷って、たくさんの人に売る『浮世絵』のビジネスはなかなかハマりません。(買う人の人数が少ないので、売り上げに繋がりません)

今、僕らがヒントにしなくちゃいけないのは、一人のお金持ちに売る『ヨーロッパの絵画』で、となってくると「点数(作品数)を減らして、価値を生む」という作業が必要です。

(めげないで!頑張って話を聞いてください!)

KDDIさんとの打ち合わせの時に「動画のコピーガード(複製防止)って、どのぐらいの精度でやれますか?」と訊いたところ、「思っている以上にやれます」と返ってきました。

ならば……

ならば、過去動画(芸人の場合なら単独ライブをの映像)に、エディションナンバー(現定数)を付けて、アート作品のように、お客さん同士で売買できるようにして、売買される度に、芸人にパーセンテージが入るようにしたら面白そうです。

「和牛の単独ライブの映像は世界で5人しか持っていない」という世界です。

その芸人が売れれば売れるほど、過去の単独ライブの映像の価値は上がり、価値が上がったタイミングでその映像を売って生活する人が出てくる。

アート作品同様、規約にのっとった商業利用をオッケーにすると、和牛の単独ライブの映像を少々高値で購入しても、何度かの「上映会」で回収できます。

これをやっているのが、僕の『光る絵本』(限定3点)を買ってくださっている方々です。

ちなみに昔はあったんです。

「俺、ダウンタウンのビデオ買ったから、家に観にきてー」という、「お笑い」がアート作品的に扱われる世界が。

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▼ 成長株を見極めることができる

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お笑いの面白いところは、一発屋芸人を除いて、基本「アベレージ」で判断されるので、返しの打率の高さを見て、「そろそろ熟してきたな」というのが分かるところ。

だから、熱狂的なお笑いファンは「次に誰が売れるか?」を知っているんです。

踏み込んだ話をすると、番組をキャスティングするスタッフは、今年のM1の決勝に残るコンビは、おおよそ予想がついているので、大会が始まる前の段階で、M1直後の放送回に、その芸人をキャスティングしたりします。

ブラックマヨネーズが売れることも、フットボールアワーが売れることも、千鳥が売れることも、劇場に足しげく通っていた人間なら、皆、分かっていたんです。

エディションナンバー(現定数)が付いていて、転売がアリなのであれば、千鳥なんて1年目の段階で、単独ライブの映像が20万~30万円で売れたと思います。

バイヤーは成長株を狙うので。

そこで一年目の千鳥にまとまったお金が入り、転売される都度、パーセンテージが入るように設計しておけば、活躍すればするほど過去の単独ライブが資本となり、芸人を食わしてくれます。

・売った瞬間に、手元のタブレットから映像が消える仕組みと、全員が共有できる相場(その芸人の現在の単独ライブの価格)を作る。

・『えんとつ町のプペル』の画像をネットで無料公開し、絵そのものは「1000万円」で販売したように、芸人も、大衆に提供するネタと、一人のパトロンに提供するネタを分ける。

こうすると、ネタがアート作品や株のように取り扱われて、ネタが面白い芸人がネタだけで食える世界が加速しそうですが、これは、実現が難しそうです(笑)

「よく分からないけど、そんなのは良くない!」という人達が結構いて、芸人も本能的にそちら側にまわるからです。

誰も損をしないのですが、人は、理解できないものを否定します。

面白い未来(優しい未来)と、実現する未来には、いつも少しだけズレがあります。

今日の投稿は、「へぇ~、西野って、そんなことを考えてるんだなぁ。その発想、何かに転用できないかなぁ?」という感じで、受け止めていただけると嬉しいです。

明日からは、また真面目に投稿します。

現場からは以上でーす。

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